No Real :in the headphone

fatal: out of memory

 「誰?」

Logical thinking addiction

 友人が僕を訪ねてきた。そのとき僕は檻の中で、どうすればできるだけ楽に死ねるかを考えていた。友人は微笑みながら僕に話しかける。

 「ねぇ。まだこんなところにいたのか。いい加減、現実逃避なんてやめて、外で暮らそうじゃないか」

 「現実逃避しているのは君のほうだ」

 「そういうと思った」

 彼はそう言うと、僕に引き金をひいた。

 「幸せなふりをするのも、結構つかれるもんだよ」

 薄暗い廊下に、もう一度銃声が響く。

String

 物心ついたときから、頭の穴から糸を抜いていた。するすると糸を抜くと少しくすぐったかったのを覚えている。

 高校一年のときだったと思う。いつものように糸を抜こうとした僕は、うまく糸が出てこないことに気づいた。おそらくそれは中で絡まっていたからだと思うのだけど、頭を開けて見るわけにはいかないし、強引にひっぱって痛い目にあうのもあまりしたくなかった。

 結局、そのとき僕がしたことは、糸を根元から切ってしまうことだった。決めたときには既にハサミが手の中にあり、糸の根元を噛んでいた。糸は切られると、するすると穴の中に落ちていってしまった。

 今となっては穴もふさがってしまって、かつて糸がそこにあったことさえ怪しい。もとからそんなものなかったのかもしれない。

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