No Real :in the headphone

Part of Routine

 何の話のなりゆきだったかは忘れたけれど、友達の女の子を家に招いて食事を出したことがあった。別に料理に自信があったとかで招いたわけじゃない。ホントに、今になってはなんでそうなったか分からない。ただ、そんな中でした会話がちょっと印象に残った。

「おいしいねこれ」

「ん、ほんとうに?」

「うん。本当に。久しぶりにこういうの食べたかな。なんていうんだろう、味わって食べる、みたいのさえ久しぶり」

「そっか。独りだからさ、自分で、これはうまいんじゃないかって思っても、本当にうまいのか分かんなかったんだよね。自分の舌がだんだんおかしくなってる気がしてさ」

 これだけしか覚えてない。そして彼女は食べ終わったらすぐに礼を言って、満足そうな顔で帰っていった。

 印象に残って覚えていたのは、単純に嬉しかったから、というのが大半だろう。でもたぶん、それだけじゃなかったと今は思う

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