No Real :in the headphone

A Boy Who Don't Cry

「……だれ?」

 僕がそうきくと、そのお姉さんは

「君に呼ばれて、来たんだよ」

 っていった。でも僕はだれかをよんだつもりなんてなかった。お姉さんはゆっくりと僕に近づいてきて、手をつよくにぎって、顔を近づけて、僕の眼をのぞきこんで、僕は、その目にすいこまれるみたいで……

 気が付いたら手がはなれてて、お姉さんは小さなビンにコルクで栓をしてた。

「哀しいことだって、忘れようとしたら、だめだよ。大切なんだから」

 そういって笑って、でもお姉さんの目には涙がたまってた。僕はなにがなんだかわからないけど、つよくうなずいて、「ありがとう」って口から言葉がでた。

「忘れちゃだめだよ」

「うん」

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