No Real :in the headphone

Dead Man

 いくらかぼやけて見える。いくらかはっきりして見える。でもそれが何なのかはわからない。

 やがて空は白い光を放ち、青い粒子が世界を覆う。

 部屋にその青い粒子が舞い込む昼前に僕は起床し、閉め忘れた灰色のカーテンをひく。何も感じない。僕にとってのただの朝だ。

 外に出るのがいつのまにか嫌になった。僕だけ必死だった。努力をしない誰かは悠々と今幸せに生きているのだろう。望んだものが手に入らないことを今は知っている。高校のときに気付いた。

 町中の空気が大嫌いだ。汚い空気、声、臭い。そこでは青い粒子が薄くて、呼吸がつらい。少しまえまではどうにかやっていたけれど、だんだん弱くなっていくようだ。

 寒さで白い霧が現れ、光に照らされてきらきら。

 生きているだけでいい。生きて何かを考えていたい。それだけでいい。誰もいらない。関係もいらない。部屋で独り死んだふりをしている。食事はとらなくても生きていける。どうやら僕には水さえもなくていい。僕は考えて生きている。

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