No Real :in the headphone

Flowers

 道端に咲いている花の名前なんて、私には関係ない。それはただそこで咲いていて、私が綺麗だと思えれば、それでいいのだと思う。私はそれでも花の名前をいくつか知ってしまっているけれど、思いついたときには、自分で、自分だけの名前をつけるようにしてる。

 昨日は珍しく早く起きて、学校へすぐに向った。いつもより人の少ない電車、少し澄んだ空気、少し青い空……いつもより、世界が広く感じた。学校に向う道は遠く広く、太陽は私の眼にしっかり光を届けていて、雲が動いているのを、しっかりと感じていられた。

 道端の咲く花はきっと、毎日、ずっとそこにあったはずだけれど、私がそれに気付いたのは、昨日が初めてだった。ちいさくて青い花で、コンクリートとアスファルトの隙間から、強く生えていた。

 私は少し考えて、その花に名前をつける。もちろんそれは誰にも言わない。つまらなくてもいい、私にだけ特別であればいい。誰かにそれを言う必要なんてないんだ。

Archives