No Real :in the headphone

INGHT

 部屋に戻ると、見覚えのない人がいた。いやあるのかもしれない。どうも自信がない。そもそも僕はあまり人の顔を覚えるのが得意じゃないから。

 本を開き座っている少女。僕に気付き、目があう。

「誰?」

 と僕が訊く。

「悪魔だよ」

 と答えて、彼女は唐突に歌いだす。

 そうか、と思った。彼女には見覚えがあった。確かに。何故忘れていたのだろう?

 いや、そんなことはどうでもいいんだ。結局、僕の最初の考えは間違っていなかったから。

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